小学生の算数勉強法 ~図形問題編~
2019年1月11日
[2019年12月20日 更新]
小学生の算数勉強法 ~図形問題編~
うちの子、計算問題以外の単元はつまずきが多くて・・・。特に図形問題は苦手意識が強いんです・・・。小学校4年生頃から算数が嫌いになりだしたみたい・・・。
こんなお悩みを抱える小学生のお子さまをお持ちの保護者さまはいらっしゃいませんか?
今回は、算数の中でも図形問題が苦手なお子さまのための勉強法をご紹介します。
図形問題が苦手な原因とは?
算数の中でも苦手な単元上位の図形問題
図形問題は算数の中でも、苦手な単元トップ3に入るといっても過言ではありません。では、図形問題が苦手な原因は一体なんなのでしょうか。
ずばり答えは、「頭の中で図形がイメージできていない」ということにあります。
図形問題が苦手なお子さまは、頭の中で図形をイメージすることができていないまま問題を解こうとしてしまい、つまずいてしまったり、問題に手が付けられなかったりするケースがとても多くみられます。
ここからは、頭の中で図形をイメージできるようになるためにはどうすればいいのか、その勉強法について、紹介していきます。
小学生の算数 図形問題の勉強法
ここでは、図形問題の勉強法について、初級編、中級編、上級編に分けていくつかご紹介します。お子さまの図形問題への苦手意識が強い場合は初級編から徐々に始められることをおすすめします。
初級編
日常生活の中で空間認識力を鍛える
図形問題が苦手なお子さまに、いきなり問題を解かせようとしても、なかなか上手くいかない場合も多いでしょう。そんなときは、日常生活の中で少しずつ空間認識力を鍛えていくのがよいでしょう。
積木やブロック、折り紙で遊ばせる機会を増やすことが効果的でしょう。
なかでもおすすめなのは、折り紙遊びです。
折り図を見ながら紙を折る作業というのは、図形問題の図を読み取るのと同じ作業といえるでしょう。また、折り紙遊びは手先が器用でないと難しい遊びです。不器用な子が図形問題に苦手意識を持っているケースも多く見られます。折り紙遊びを行うことで、不器用の改善も期待できます。
定規・コンパス・分度器などの道具を上手く使えるようになる
一般的には、小学校2年生で定規(長さ)、小学校3年生でコンパス(円)、小学校4年生で分度器(角度)の使い方についての学習をします。これらの道具を上手く使うことができないと、問題に取り組むことが嫌になり、図形問題への苦手意識を高めてしまう場合があります。
先に述べた、折り紙遊びで不器用を改善することも、定規・コンパス・分度器などの道具を上手く使えるようになるための効果的な方法といえるのではないかと考えます。
また、実際の問題で練習を積み、慣れることが必要ですので、お子さまがこれらの道具をまだ1人で上手く使えないようでしたら、保護者さまも練習に付き添ってあげてください。
中級編
ノートに図形を書いて考える習慣を身につける
算数の図形問題が苦手なお子さまは、自分で図形を書くことができないというケースが多く見られます。そのため、まずは問題に取り組む際に、ノートに自分で図形を書いて考える習慣を身につけるとよいでしょう。
問題を解くために、図形がイメージできていることが分かればよいので、定規などを使って正確に書く必要はありません。学校のテストではスピードも求められますので、できればフリーハンドで書けるようになるとよいでしょう。
一般的には小学校4年生から面積や角度の問題がでてくるので、まずは、ノートに問題の図形を写して書くところからはじめ、例えば「底辺が7センチ、高さが4センチの三角形の面積を求めなさい」といった文章だけで書かれた問題のときにも図形をイメージして図に書き表すことができるようにしましょう。
その際、分かっている長さや角度は全て図に記入するようにすることが大切です。図形問題が苦手なお子さまは、答案を見てもほとんど何も書かれていないことが多いです。分かっている長さや角度を全て図に記入し問題に取り組むことでより図形をイメージしやすくなります。
立体は展開図を書けるようにする
一般的には、小学校4年生で立体について学習します。立体を学習し始めた段階で、展開図をしっかりと書けるように練習しておくのがよいです。
展開図を書くためには、図形をイメージする力が必要になります。小学生で学習する立体は、基本的に直方体、立方体、円柱、角柱の4つです。自宅で学習するときは、お菓子の空き箱などを使って図形をイメージする練習を行うのがおすすめです。
ときには図形の向きを変えて書いてみるなど、さまざまな角度から図形をイメージし、展開図を書く練習を重ねるようにしましょう。
「中級編」で紹介した図形や展開図を書くという勉強法を実践するときには、図形を書くため専用のノートをつくるとよいでしょう。
勉強した量も分かりやすく、大きなスペースを使って書くことができるので学習を進めやすくなります。
上級編
公式を丸暗記せず、自分で導けるようにする
図形問題では、必ず面積や体積を求める公式がでてきます。
中学校、高校とあがっていくと、公式の量も格段に増え、丸暗記して解かなければならない問題もでてくるかと思います。しかし、小学生のうちは、公式の量も比較的少ないため、できれば自分で導くことができ、なぜそうなるのかという理屈を理解したうえで公式を使うことができるようになると完璧といえるでしょう。
一般的に、小学校5年生で平行四辺形や三角形、台形などの面積を求める公式を学習しますので、ぜひチャレンジしてみてください。
算数の図形問題は、イメージさせる勉強法が攻略のカギ!
今回紹介した勉強法はいかがでしたでしょうか。
小学生の算数における図形問題ができるようになるためには、自分で図形を書いたり、問題を解いたりする機会が多いほうが有利といえます。
小学生の算数における図形単元は、中学校での数学で学習する図形単元にそのままつながっていきます。中学校での学習をスムーズに進めることができるようになるためにも、今回紹介した図形をイメージする勉強法を身につけ、早いうちから、お子さまの図形への苦手意識をなくしてあげることをおすすめします。